
人間だもの・・・ケンプの遺作全集
ケンプ最後のベートーヴェン全集。★5つが10人並ぶ圧巻の高評価だ。
好みの問題というものを超えた普遍的な演奏なのだろうか??
評者には全曲のいずれの演奏もどこかヌルく、どこか甘えているような、それゆえ甘美さもあるが、ベートーヴェンが本当に求めた音楽とはどこか齟齬があるという感想を抱いた。最後の3つ30〜32番で一番そう感じたが、ロマンティックな『月光』『悲愴』などでも脇の甘さと言うか、人懐っこいことは人懐っこいが、あえて言えば能天気な気さえしてきた。
『ワルトシュタイン』や『熱情』は人間的といえば人間的(あまりに人間的。「人間だもの」?)、しかしその分、超人的なベートーヴェンの世界とは径庭があるかな。
トータルではバックハウスのすばらしさを再認識したような次第。こちらは超人的だと思いました。
本音のベートーヴェン
ベートーヴェンに会ったことがあるわけもないが、本当はこういう人間だったのではと思わせる演奏だ。虚勢を張らない、素直に語りかけるような優しさに満ちている。
ベートーヴェンの音楽は、形式や構造から評価される傾向が強いが、その本質はむしろ精神性にある。ケンプの演奏は、「ベートーヴェンはこうでなければならない」という縛りから解き放たれた目で、その精神の裏にある慈愛に満ちた人間性を取り出して見せたかのようだ。
こういう演奏(家)は決して「神格化」されはしないだろうが、多くの人にとっての愛聴盤となるものだ。何といっても音が美しいし、適度な歌心に溢れている。私は好きだな。心を満たしてくれる。
名盤の中の名盤
今まで聴いたピアノソナタ全集の中で、これほど心から感動した演奏は
無いと思えるぐらい素晴らしいものでした。
独特の間の取り方をしているにも関わらずまったく違和感無く、
むしろそのことでさらに演奏に深みをもたらしています。
この全集を聴いていると、何か心に染みわたるような和やかな
気持ちになります。ベートーベンのソナタを通して、ケンプの
人となりを表している、そういう印象を受けました。ケンプ自身が
どのような性格だったのかわかりませんが、私は慈愛に満ちた
温かさを演奏から感じました。
ベートーベンのソナタが好きであると言う人は、ぜひ買った方が良いと思います。
すでに別のピアノソナタ全集をお持ちの方にもオススメです。
この全集を聴いて、新たなベートーベンのソナタ像というものが感じられるかもしれません。
生涯の宝物
ケンプの演奏はまことに素晴らしいですね。 心に響きます。
この価格で彼の演奏するソナタ全集が手に入るなんて信じられません。
生涯の宝物として大切に愛聴していきます。
AMAZONからのご縁に感謝します。
東かがわ市 馬宿 Y・K
ピアノが切々と語りかけてくる不朽の名演奏
ベートーベンの月光が好きで、多くのピアニストを聞き比べているうちにケンプの演奏に巡り会いました。「語りかけてくる」という形容がピッタリの演奏で、嫌みがなく、誇張も押しつけがましさもない、しかしメリハリがあって美しい・・・。ピアノという楽器の音色の美しさを見事に引き出した名演奏家というべきでしょう。何度聞き比べてもケンプの演奏に戻ってしまうのは私だけではないと思います。1960年代の録音ということで音質を心配しましたが、悪くないです。是非、お手元に置いておくべき超お買い得のBOXです。
サブカテゴリ一覧
このページのQRコード